鈴木さんちの貧しい教育

地方進学校に通う文系の息子の大学受験をソッと見守る?ブログです

おじさんの全落ち体験記

恐怖の4日5日受験の反響がすごかった?ので、←そうでもないかな…

お母さんの身近にあったその類いの壮絶な体験記を書いてみようかと思います。

 

桜子さんのおじさんは30年前、関西の中学を全落ちして、最後は他人の名義のまま飛行機に乗って、地方の学校を受けに行っています(-_-#)

そのおそろしい話は、今でもよく話題に上ります。

おじさんも今でこそ立派に暮らしているので、もう笑い話ですが、当時は毎日がお通夜のようでした。


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桜子さんのおばあちゃまがおじさんの付き添いで、おじいちゃまが合格発表を見にいく係でした。

インターネットで発表…なんて時代ではありません。

学校の掲示板を見に行くか、遠くの学校の場合は家に電報が届きました。

 

おじさんは小さい頃から頭がよく、4年生5年生は塾で2番の席に座っていました。

6年生のとき、隣に座る1番の子が他塾に引き抜きされました。そのあたりからスランプに陥り、成績はどんどん下がっていきます。

 

当時の関西受験は3月1日2日が灘、甲陽。3日4日が洛南でした。

前受け二つ目に受けたラサールから落ちのスパイラルに入ります。

ラサールに落ちたことは、本人には内緒にして3月1日2日校を受けるよう、塾に言われました。

そのあたりから、おばあちゃまはゲソゲソ痩せていきました。

 

東大寺は、遠いし成績も下がっていたのでもう受けなかったそうです。

 

そして迎えた1日2日。

落ち目であったため、甲陽はやめて大阪星光を受けます。

↑※当時は2校の偏差値に差があったようです。

 

3日4日は洛南を。

 

そして、星光に落ちます!

↑※1組の一番後ろに座っていた子が通り、前の方にいたおじさんが落ちました。

 

次に洛南の結果をおじいちゃまが京都まで見に行きます。番号がない!と連絡が来ました。

もちろん、携帯電話などありません。

公衆電話に並んで、連絡をしたそうです。

その電話口で、最後に履正社を受けるか?地方の全寮制の学校を受けるか?を決めなければならなかったようです。

 

星光に受かると思っていたので、もちろん飛行機の手配などしていません。

よく願書だけでも出しておいたものだ!と今でも言っています。

 

その時、塾の友人ママから電話がかかってきました。

「落ちるはずだったうちの子が受かりました。飛行機のチケットとホテルの予約はしてあります。もううちには必要ないので、よかったら使って下さい!」と。

ギリギリの成績の子が、最後の受験まで万全の準備をしていたようです。

おじさんが全落ちしていることを聞いて、気の毒に思い、譲って下さいました。

 

洛南からとんぼ返りしてきたおじいちゃまが、2人を空港まで送ります。

空港に向かう3人の悲愴な後ろ姿をお母さんは今も忘れることはありません。

その子の名義のままの飛行機に乗って試験を受けに行きました。

 

このおじさんは、このあと大学受験でもやらかします(-_-#)

高校でもいい成績だったし、駿台でも冊子に名前が出るほどよくできたのに、

センター試験ではおなかを壊して、トイレに行ったりきたりしながら試験を受けます…

頭はいいのに、精神力の弱いおじさんです。

 

賢いから絶対に受かるとは限りません。

最悪の事態に備えて準備をしておいた方がよい。というお話でした。(*´ー`*)